ジャイアントロボ
設計
所属している吹奏楽団で『「GR」よりシンフォニック・セレクション』という曲を演奏することになりました。吹奏楽コンクールの自由曲として有名なので、吹奏楽好きな方や経験者の方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

この「GR」とは 「鉄人28号」や「魔法使いサリー」で有名な横山光輝原作の「ジャイアントロボ」のことで、原作漫画の他、特撮テレビ番組にもなりました。

そして、1992年から1998年まで7年に渡り制作された「ジャイアントロボ THE ANIMATION−地球が静止する日」というアニメはテレビ放送されていないので、知る人ぞ知る作品なのですが、映像もストーリーもとってもアツイ!そして天野正道が作曲し、ワルシャワ・フィルによりフルオーケストラで演奏された音楽が非常に豪華で素晴らしく、今回のように交響組曲「GR」として管弦楽・吹奏楽による編曲がされ、今も演奏されているのです。

「ジャイアントロボの劇伴(BGM)だから演奏前にジャイアントロボを登場させよう!」というノリになるのはうちの楽団くらいでしょう……ということで、人が着れるジャイアントロボを作ります!
ネットで資料を集めて設計します。

また、自分を撮った写真を印刷して、どこにどうパーツが配置されるかを考えていきます。

ジャイアントロボは人型ですがプロポーションが大きく違うので、頭部と肩から腕部には一工夫が必要そうです。
実は、これを作ると決める前から、合奏中ずっとどうやってジャイアントロボ作ろうかしか考えていませんでした。ちなみに、譜面はハイトーン多めの激ムズなんです。そんなんだから、ちゃんと吹け!と思われていたかもしれません。

自分のミニチュアを作ってパーツ分割の確認をしていきます。多分作りながら変えていくのでしょうが、こうしてイメージすることで大まかな雰囲気が分かりました。思っていたより、曲面が多いので、作るのが難しそうです。
更に、平面だけでは作る手順がイメージできないので、工作用紙でミニジャイアントロボを作ってみます。

ペーパークラフトは好きなんですが、展開図を作るのは中学生レベルから進歩していないんですようね。CADとかが使えるような専門的な知識があればいろいろ作れて面白いんでしょうね。
大雑把に体を覆っていきます。

この時点で着脱できなければ、本番でも厳しいので、足の幅なども考えながら作っていきます。
ミニジャイアントロボが完成しました。

体のラインにメリハリがないと、スカートを履いたゴツイ女の子になってしまうなあ・・・・・・というのが最初の感想です。

あと、胸のボリュームがないのであまり強そうに見えません。

この時点で、頭部を帽子のように被り、首の隙間から視界を確保することを決めました。

そして、やはり曲面が多いので、紙の加工がしづらいなあ、と思いました。
ダンボールで素体を作ろう
ダンボールを集めてきました。

この時点では、材料費0円です。

これから素体を組み立てていきますが、塗装をどうするか悩みます。

①ダンボールをアクリル絵の具で着色する
②カラー工作用紙で外側を作る
③ダンボールにカッティングシートを貼りこむ
のどれでいこうか考えながら、とりあえず作っていきます。
左右で同じダンボールにしたいので、大きさの異なるダンボールを2つずつ手に入れました。

まずは足から作っていきます。

足首から下の靴部分と、膝から下の脛部分はこのダンボールでいこうと思います。
底面を開き、丸みを付けていきました。

四角いダンボールを丸くしてみたのですが、板目に垂直に折っているのでクセがつきにくく歪な円柱に。

中に仕切板を入れるといいかもしれません。

赤いのは腕部分です。
仕切り板としてサポートリングを入れて円柱の形状をだすために、何枚必要か考えていきます。

こうして作りながら考えていくのが、本当に楽しいです。
丈夫なダンボールで仕切り板を作ります。

手持ちのコンパスでは円を描ききれないほど大きいので、ダンボールを当てながら大体の円にします。
ダンボールには柔らかいもの、固めのもの、断面のハニカム構造が二重になっているかなり丈夫な物など、用途に応じて様々な種類があるのを改めて認識しました。

どうやらダンボールの値上げにより輸送にコストがかかり、様々な商品の値段が上がるそうですが……ダンボールって気軽に工作出来て、これからもハマりそうです。
底の部分にはこのように仕切り板を入れます。

のりしろとして周りを折っておきます。

仕切り板を入れたらガムテープでがっちり固定します。
円柱の中間部にも仕切り板をいれます。

こちらは仕切り板の方にのりしろ部分を用意して置き、側面に貼り付けて固定しました。

どちらも少し入るのがキツめに作っておくと、円柱の形がしっかりと出来ます。
靴部分は、箱を潰すようにして形作っていきます。

足の固定は第11回定期演奏会で使った下駄を固定します。これにより、靴が足と固定されつつ脱着がしやすく、足が少し長く見える効果があります。

ロボは手足が長いので、ロボコスをやっている方は、何かしらの方法で足を延長することが多いようです。

ロボットが強化されるスーパー合体などのような、文字通りの下駄ですね。
下駄がずれないように固定の仕方を考えておきます。

箱の折りだけでは隙間が出来るので、ダンボールの切れ端を貼り付けていきますが、脚部全体の見通しがもてるまで、全て組み立てずに調整できるようにしておきます。
ここまで作ったところで、ガムテープを表面にかなり貼っているので、着色するのを諦めました。また、ここからカラー工作用紙で外装を作るのはしんどいので、カッティングシートを貼ることに決めました。

早速、東急ハンズでカッティングシートを入手。

一番近い色味の赤としてカーマイン1mと青としてセルリアンブルー2mをセレクト。

とりあえずこれだけ購入しましたが、全部貼りこむと高くつくかもしれません。

まあ、ダンボールに材料費かかってないからいいか?
カッティングシートを貼ってみました。

とてもいい感じですが、もうセルリアンブルーは2m使いきってしまいました。


そして、しまう場所に困り始める。
とりあえず机の下にしまってみましたが、2歳の娘がちょろちょろするからなあ……これから更にパーツが増えるので、どうしよう……。
足がある程度見えてきたところで、腕部を作ってみました。

腕を横に開いて肘から下に曲げるL字にした状態で装着すると、ジャイアントロボの大きな肩から腕が生えているシルエットが再現できると考え、このようにしてみました。。

しかし、人間の腕の構造上、これだと脱着が一人でできないのと、肩や腕がつりそうになる問題が発覚。

腕の収納を変えるか、空間を作るか、分割を変えるか……と考えながら保留します。
ある程度四肢が見えてきたので、胴体のことも考え始めます。

大きく分けて、上半身部分、腰のスカート部分、肩部分についてノートに描いてみました。
これまでダンボールは使用済みの物を使っていましたが、さすがに胴体はしっかり作りたいのでホーマックでダンボールを買ってきました。

これに穴を開けて、曲面を少し作る予定です。

頭部は、ジャイアントロボ全体に対してかなり小さいので、帽子のような大きさにします。
頭部の関係で、胸部分の上端は自分の鼻あたりまできます。そのため、発泡スチロールを使って肩の位置を上げるスペーサーを作りました。

発泡スチロールは切断時に削りカスが多く出ますし、きれいにきれるスチロールカッターは切れたままですし、着色もひと手間かかるので、あまり使わない方向でいきます。例の頭部を作った時に懲りました。

スペーサーが肩に当たることで上端が上がり、首部分を覗き穴にできそうです。
何度か被ってみることで、頭部の位置を調整しました。当初は帽子のように固定することで首を振れるかなあ、と考えていましたが、途中で止まってしまってもかっこ悪いので胴体に固定することにします。

胸に貼り付くパーツのアタリも描いてみました。
ジャイアントロボの特徴であるリベットの処理についても考え始めます。

大きく分けて、四肢部分、胴体部分、顔部分と大中小のリベットが必要になりそうですが、数が多いので出来るだけコストをかけずに作りたいところです。

試しに、ペットボトルのキャップを付けてみましたが、大きすぎるみたいです。
腕部に取り付けてみたらちょうど良さそうなので、四肢のリベットはこの方向でいきたいと思います。
この時期になると、普通に歩いていて目につくダンボールが、ロボに使えるか使えないかと、サイズ感ばかり見てしまいます。

肩は大きめのダンボールを使ってこんな感じになりました。

当初は腕と一体にするつもりでしたが、肩からずり落ちそうなので、がっちり肩を保持するために、胴体に固定したアメフト方式でいくことにします。
ここまで作って、ロボの全体像がやっと見えてきました。

こうして着てみると、前腕がやや長いことが分かったので、ダンボール円盤を入れて丸みを出しつつ、短くカットします。

足はかなりいい感じですが、ガニ股気味にならないとロボとしてはどっしり感が出ませんね。

腰から下のスカート部分は、胴体に巻いたダンボール腹巻きに付け足していく予定です。
足をガシガシ作っていこう
腕部は脚部同様にガシガシ作っていきます。

一度やった作業なのであまり考えずに作れます。そこで、dアニメストアにてジャイアントロボの本編を視聴しながら進めました。

東方不敗マスターアジアの声だったり、長髪の敵キャラだったり、「機動戦記Gガンダム」のイメージがちらつきます。

調べてみると、Gガンもジャイアントロボも今川監督じゃん!山口勝平、大塚芳忠、秋元洋介、関智一って声優陣も一緒だし、そりゃ連想するわな……と驚きながらも、映像やストーリーの壮大さにどんどん惹きこまれていきました。もちろん、音楽は最高。
仕切り板を入れて円柱にし、カッティングシートで色を付けます。

さらに、王蟲を解体して余ったスタイロフォームで幅増しした上にダンボールを巻いてリング状にしました。

そこに、ペットボトルキャップをビニールテープで巻いたものを仮止め。リベットとしては丸みがありませんが、手軽に集められる材料なので、これでいこうと思います。
うちにあったペットボトルキャップを加工していきます。

そのまま接着しただけではポロリしそうなので、余っていたビニール針金で縛るように固定します。

ペットボトルキャップにビニール針金をガムテープで固定し、赤いビニールテープを巻き付けて覆うことでリベット1つが完成です。
知人の協力でペットボトルキャップが大量に手に入りました。

ジャイアントロボを鑑賞しながら、ちまちまリベット作りを進めていきます。

内職かっていうくらいの地道な作業。
ペットボトルキャップリベット96個が完成。1周12個×2段×両手両脚の4か所に取り付け用意が出来ました。

これを手足のダンボールリングにくくりつけていきます。

単純作業は嫌いじゃないので、この程度は全然苦ではありませんでした。

しかし、リベット小はどうしようかなあ。ビー玉サイズの半球で、安価で大量に手に入る加工しやすい素材、ないかなあ……と別の問題のことも考えなければいけません。
ダンボールリングにカッティングシートを貼り、その上に穴を開けてリベットを固定していきます。

リベットの間隔は大体でやったので、前と後ろで多少違いますが、そんなに気にならないので、いいことにします。
リベットを付け終わったら、被せて固定します。

これもキツキツに調整しておいたので、被せた時点でズレることはありません。

スタイロフォームで幅増ししている分、リベットのあるリングが厚く見えます。

リングを付ける前は、ちょっとリボルバーみたいでかっこいい。
靴部分も少しずつ仕上げていき、脚は形になってきました。
このあたりの時期に、家を引越すことが決まりました。

そのため、場所を取っているロボ作りを中断して一度実家に撤去しなければなりません。

その前に出来るだけ進めなければ!と一気にモチベーションアップし、脚部にシートを貼りました。

思っていたよりシートを使います。

靴部分には、出っ張ったディティールとしてシートを巻いたダンボールを、これまた針金で固定しました。

靴と脛部分はガムテープで接着していますが、外側にスタイロフォームを構えることで、足を開いた時に踏ん張ったポーズになるよう傾きを付けています。
ロボの作業は、仕事を終えて帰宅し、家事と育児を終えてから始めているのですが、なかなか時間が作れない時もあります。

そのため、時間が作れた時は物凄い勢いで作業しています。

楽しみがあるのって、いいことですね。

そして、勢いづいたら、もう寝たらいいのにという時間でも作業してしまうこともあります。

これは、足が完成した勢いで太もも部分まで作ってしまったものです。

だって簡単そうだったんだもん。

この太もも部分は中に収納できて、いい感じ。
腕はできるところまで作ろう
腕部も悩みながら進めていきました。

腕に角度をつけて固定することで、素立ちでもかっこよくなることを狙ります。

仕切り板を入れて内部フレームが完成したので外装のリベットを取り付けていきます。
腕のリング作業。

足と全く作業なので無心で作りました。

普通に生活していると、なかなか一人で没頭する時間がないので、このように無心になって作業することが、ストレス解消になります。

まあ、ならない時もありますが。
リベットを付け終わりました。

これで96個のペットボトルキャップリベットを消化。

シートを貼る前ですが、赤い腕もかっこいいかも。
拳パーツの基礎となる小さいダンボール箱を針金で取り付けました。

指はカラー工作用紙で作る予定なので、余った紙で試作しました。
拳の基礎が出来たので、持ち手を作って腕を入れるフレームを取り付けます。
このように角度を付けた腕と仕切り板を合体させてあるので、その上の部分は曲面にしながら蓋のように閉じていきます。
腕の素体が出来ました。

どこから作っていくのか、工程を考えるのも悩みどころですが、作る楽しみの一つです。
シートを貼ってとりあえず保留。

いよいよ置き場所がなくなり、困ってきました。

もう一つの腕は穴を空けて壁のフックにぶら下げておきました。
胴体もどんどん進めていこう
胴体はただの箱だったので、角を潰して曲面にしていきます。
端にカッターで切り込みを入れて折っていくのですが、一方向のカーブなら作りやすいのですが、球に近い2方向のカーブは難しいですね。
工作用紙で試しに頭部と胸回りの装甲を作ってみました。

各部を並べてみるとバランスが見えてきます。

顔はやはり難しいなあ……。
懸念事項だった小さいリベットをどうしようか考えました。

工作用紙でそれっぽく作ることも出来そうですが、発泡スチロールが接着剤でダンボールや工作用紙にしっかり接着できるので、これでいこうと思います。

twitterでどうしようか呟いたら友人が丁度よい発泡スチロール球がAmazonにあることを紹介してくれたので、早速ポチりました。
カラー工作用紙で胸の装甲を作っていきます。

まずは外枠を作ります。
ダンボールに貼り付けたカラー工作用紙を切り出して、階段状に貼り付けていきます。
これらを組み合わせることで、胸アーマーのシャッター状のディテールが出来ました。

マジックペンなどで線を描いた方が作業的には簡単だったのですが、このようにした方が立体感が強調されるので、やってよかったです。

両脇のブロックも作りました。
発泡スチロール球が届きました。

これだけあれば足りそうです。
カッターで切断して半球にし、接着剤で貼り付けていきます。

カッティングシートに貼り付くことも確認したのですが、一応シートを剥がして接着します。
このように貼り付けました。

切って貼るだけなのでかなりお手軽に出来ました。

両脇のブロックも増設。
仕掛けカードの要領で凹ませたことと、傾斜により隙間ができることで、それっぽいディティールとなりました。
腰部分も作っちゃえ!
置き場所がないない言っているのですが、引越し前に全体像が見たかったので腰部分にも手をつけました。

ベルト状のダンボールにPPロープの肩紐を取りつけ、腰ミノのようにダンボールを貼り付けていきます。
特に図面も引かず、左右対称にだけ気を付けながらパーツを作っていきます。

これも段々になるので、ラインだけは引いておきます。

大きい上に、一人で制作しているのでバランスを見るために何度も脱ぎ着することに。
胴体と組み合わせてみました。

これで、残る主要なパーツは背中と肩のみになりました。
ここまで出来たところで、実家に行く機会があったのでロボを運んで一時保管し作業はいったん中止。

ちょうどNHKのドラマ版「トクサツガガガ」がやっていた頃で、趣味について考えさせられていたのですが、幸い妻も両親もこういうことには寛容というか尊重してくれるので、とてもありがたく思っています。

さあ、これでロボ作りの誘惑がなくなったので引越し準備を頑張ります。
引・越・完・了
引越しが完了しました。

引越しが終わると出てくるのが使い終わった大量のダンボール。

普通なら業者に引き取ってもらうところですが、自分には宝の山に見えます。

しかし、さすがに全部は使いきれないのでいくつか取っておいて処分しました。
残る大物は肩パーツです。

引越し前はドラッグストアの配達で届いた大きなダンボールが適しているのでもう1つ欲しかったところですが、ダンボールの価格の高騰により最近では大きなビニール袋で届くようになりました。

引越しに使った大きいダンボールを2つ使って両肩にします。

きっちりサイズが合っているので作りやすいです。
大まかな肩の大きさが決まってきたところで、実家にある両腕を仕上げてしまおうと思います。

ペットボトルキャップの取り付けと同様にカッティング針金を仕込んだ発泡スチロール半球を作ります。

胴体部分はそのまま接着していますが、ハンドパーツは着脱時にこすれることがあるので、針金でがっちり固定しておきます。
予め工作用紙で指の試作を作っておきました。

指によって大きさや長さを変えても面白そうですが、効率重視で4本の指は全て同じものにします。
黒いカラー工作用紙で指をどんどん作っていきます。

切り出してホッチキスでガシガシ留めて組み立てていくだけなので、これまでの手探り感はなく気持ちよく進んでいきます。
土台のダンボール箱に組み付けていきます。

固定は黒いビニールテープで貼りますが、先に用意しておいた黒いリベットを取り付けておきます。

親指の裏なんかも工作用紙で作りました。
親指と4本指を固定できたら、手の甲を被せて、ビニールテープで塞いで完成です。
これで腕パーツが完成しました。

指や手の甲の組み立て方は、完全にガンプラ作りで育まれた感覚によるものが大きいですね。

欲を言うと親指の付け根の所を膨らませるとより人間に近付くのですが、あまり見えない部分ということでこのままにします。

手首周りの色分けは、全部パーツが揃ってから仕上げとして行おうと思います。
頭部
完成した腕パーツを実家から自宅へ持ち帰るとともに、胴体部分も持ち帰ってきました。

継ぎ接ぎで作ってあった顔パーツを一度剥がして展開図を作り、新しい顔を作りました。

基本のっぺりとすぼませた形ですが、顎の部分だけ立体的にする方向で落ち着きました。
両頬のタラップ部分は青い針金を曲げて作りました。
頭部は、被った人間の帽子のような配置になり、内部構造には余裕があります。

せっかくなので目を光らせるためにLEDライトを仕込みます。

このLEDライトはセンサーで反応して光るので、玄関に設置していました。光量はそこそこあるものの、引っ越し先では使わないので、丁度よかったです。
顔の周りの飾りは工作用紙では強度が心許ないので、ダンボールで作ります。

ここにカッティングシートを貼ってみたのですが意外と下地が透けるので違う方法にします。
赤いカラー工作用紙をダンボールの上から組み立てていくことにしました。
両頬のアタリ位置が決まったので、それを基にさらに新しい展開図を作りました。

顔パックに見えてきた。
サークルカッターでホログラムテープを円状に切り、コピー用紙に貼り付けます。

このサークルカッターはかなり小さい大きさまで対応しているのでネットで一目見た瞬間に買いました。便利です。
カッティングシートを顔の型紙に貼って組み立てました。

先ほど作った目のパーツを裏から貼ります。

こういった横を向いた目線にするのは今しかできない遊びです。
上から睨み付けるように下向きの目線。

ちょっと腹立つ顔ですね。
正面を見据えた目線に固定しました。

遠目から見ることを前提としているのと、キャラクターとして登場するので、少し目を大きくしてみました。
顔部分が完成してきたので、両肩部分も進めていきます。

先にどれかを完成させてもよさそうなところですが、両肩と背部のロケットブースターと後頭部の飾りの絡みで、それぞれ少しずつ進めています。
両肩のダンボールは半球条にして、薄いダンボールに貼り付けた赤いカラー工作用紙ごと取り付けます。

曲面なので両面テープでは浮いてしまうことを考え、結束バンドで縛っていきます。
たくさん結束バンドを使った結果、こんな感じに。

ちょっと気持ち悪い。

とげとげしていますが、腕を入れる場所とはぶつからないので全く気になりません。
首部分は、工作用紙を継ぎ接ぎして型紙を作り、金紙を貼ったうえで円をいくつも切り出していきます。

本家ではここはリベットが付いており膨らんでいるのですが、今回はここが覗き穴になるので、同じデザインにしました。

穴の裏からカラーセロハンを貼り、前面の5つ以外はさらに金紙で塞いでいきます。
首周りに取り付けて覆った後、頭部の飾りを取り付けていきます。

ロボの頭部は、中に入っている人の上に被さるように乗るだけなので、中身はスカスカです。
後頭部が出来てきたので、背部のロケットブースターを作っていきます。

新たに取り付けるのではなく、胴体に使っているダンボールを巻き込むように組み立てていきます。

上部と下部に、腕にも使った厚手のダンボールによる仕切り板をガイドに薄いダンボールを筒状にしていきます。
ダンボールの上から黒いカラー工作用紙で色を付けていきます。

本家のジャイアントロボはこのロケットブースターがかなり大きく、上下にも長いのですが、人が着ることと収納面を考えて、胴体ダンボールの下部合わせの大きさにしました。
ロケットブースターの上部分はてきとうに折り曲げて黒いビニールテープを貼り付けました。

肩といいここといい、半球の展開図をちゃんと描かずに終わってしまいました。

背部のロケットブースターと両肩の後ろ側も結束バンドで固定し、安定感を高めました。
あとはもうひたすらシート貼りです。

頭部に帯状のシートを貼って縞模様が出来ました。

追加のシートを購入しましたが、なかなか費用がかさんできたので、出来るだけ節約して貼っていきます。
リベット貼りも進行させていきます。

発泡スチロール半球をひたすら貼ります。

これに空色のビニールテープを巻いていきます。

空色は近所のホームセンターでは売っておらず、Amazonで購入しました。
このリベット貼りがなかなかの苦行というか、そろそろ完成が見えてきた分、制作意欲がしょぼんとしてきたので、娘の粘土遊びを見守りながらちまちまと貼っていきました。
カッティングシートに若干の余裕があったので、両肩の下に腕隠しを付けます。

後ろや側面にも付けると腕の可動域が狭くなり、脱着もしにくくなるので、前だけにしました。
胴体パーツ完成!

両肩を独立させた方が人形的にはかっこいいのですが、肩が大きいことから固定に重点を置いたため、このようなアメフト防具のような一体化タイプとなりました。

背部のロケットブースターは小型化しましたが、まあ筒状にするならこの辺りでいい感じですね。もしこれ以上大きくするなら、前後のバランスを考えて扁平状のの筒型にするという案もありました。
スカート部分完成。

装着する際は、中に入る人の腰部分ではなく胸部分と腹部分になります。

こうすることで、ロボの足を長く見せ、より大きく見せることができます。

装着は基本的に一人で脱着することを想定しているので、マジックテープなどで留める仕組みはありません。そのため、かなりタイトに作っているので、両腕を上げて下からくねくねと動いてずらしながら被ります。
ハンドパーツと手首パーツの境目をシートで仕上げた腕パーツです。

赤いカッティングシートが若干余っていたのでそれを貼り込み、隙間は赤いビニールテープを使いました。
全部装着するとこのようになります。

腕がどこまで来ているかが分かりやすいと思います。
顔を下から煽りで。

目の下のリベットは小さすぎるので、油性ペンでディティールを描くだけにしました。

目が座っているのでまあまあ迫力があります。
白目部分にはコピー用紙を使っているので、一目見ただけではただの白に見えます。
LEDをつけると、コピー用紙部分は薄いので発光して見えます。

発光部分は鼻の裏部分の一ヶ所ですが、いい感じに分散して白目全体が光っているように見えます。

写真では光りすぎて瞳が見えなくなっていますね。
正面から。

眼力がなかなかあります。
砕け!ジャイアントロボ!!
ジャイアントロボ、完成です。

ああ、長かった・・・・・・。

最初の設計通り、腕の位置を人間のそれとは変えたり、胴体の位置を高めにしたことで、ジャイアントロボのバランスにかなり近付いたプロポーションにすることが出来ました。

大きいパーツはほとんどダンボールが土台となっていますが、曲面にしていることでダンボールだと分からなくなっています。

胴体がやや箱型を保っていますが、両脇のベルト状のパーツで箱感が緩和されていますね。

欲を言えば、折れ目が分かるので、もっとしごいて滑らかな曲面にしたかったところです。
横から。

ギンガムチェックの服を着ているのが、肩と二の腕の隙間から見えます。

肩の下部分は着脱のしやすさを考慮してスカスカにしているので、横や後ろからは内部が見えてしまいます。

最初にカツカツに作ったら、腕がつりそうになったのでこのようにしました。
後ろから。

腕が丸見えになってしまっています。

本番ではせめて黒い服を着て目立たないようにしよう・・・・・・。

ちなみに、肩のリベットは後ろ側は間隔を広めにしてサボりました。

スカート部分のリベットが抜けているのは単純に忘れたからですね。

時間があれば足そう。
煽り。

腕を下げてしまったので中が見えていまいち。

ただ、ロボとしての迫力は伝わると思います。

スカート裏もダンボール地が見えてしまっているので、黒いテープで隠したいところだなあ。
俯瞰で見ると腕が隠れていい感じですね。
斜め上から。

大変でしたが、リベットの数々がいいアクセントとなっています。
腕を広げてポーズ。

顔の向きが変えられたら更にかっこよさそうですが、変に向きが戻らないのも困るので、今回は固定のままでよかったと思います。
今回、費用としては14000円ほどかかりました。

ダンボール代は胴体のものだけ購入したので500円ほどで、そのほとんどがカッティングシート代にかかりました。10cm80円ですが、1m800円、13mくらい使ったので10000円は超えてしまいますね。

カラー工作用紙は赤と黒2枚、ビニールテープは赤4本ほど、ガムテープは5本くらいでしょうか。
いざ、舞台へ!
車に搬入して、舞台に運びました。

胴体部分と肩部分とバックパックが一体化しているのでデカイデカイ。

助手席にもパーツを積み込んで何とか載りました。
所属している吹奏楽団による『「GR」よりシンフォニック・セレクション』を演奏する前に、ジャイアントロボに扮して登場しました。

胴体内部に仕込んだスマホカメラと首輪部分の除き穴により、視界は良好でした。

会場の観客の驚いた顔とざわめきが、とても心地よく、作った甲斐があったなあと思えました。
会場に来ていた2歳の娘は「パパ~、ロボット~」と呼んでくれました。

しかし、会場に他のちびっこもいたので、コスチュームを脱げませんでした。

せっかく来てくれたのに顔を見せられずもどかしい思いをしました。
しっかり会場でもLEDで目を光らせることが出来ました。

そして、この後ジャイアントロボコスチュームをどう処分するのか悩ましいと思っていましたが、打ち上げの際に希望者がいたので、同じ吹奏楽団の団員に引き取られました。
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