ハウルの動く城
宇宙戦艦ヤマトと銀河鉄道999で練習したので、本命のハウルの動く城に手を付けます。

本来は4本足ですが、着込むことを考えると、2本足で支えるシルエットにアレンジして設計しました。この図ではダミー足を描いていますが、歩きづらいし変にぶら下がるだろうということで没にしています。

がに股になって歩くことで、人型のシルエットを崩して異形な見た目になることを狙っています。
当初はジョイントマットにボンドG17で作ろうと思っていたのですが、材料集めに苦心しそうなのと、ヤマト999でダンボールの加工の幅が思ったより広いことが分かったので、こちらは没となりました。

いずれやりたい、ジョイントマット工作。
ホーマックで大きめのダンボールを購入。

これの形を変え、様々なパーツを付けていくことにするので、基礎の部分となります。
とりあえず入ってみました。

これをベースとして作っていくので、最終的にはこの体勢のままということになります。
ジャイアントロボの時には肩の球体がうまく出せずに苦い思いをしながら作ったのですが、今回はいい方法を思いつきました。

ダンボールで作ったコンパスで円と切り出していきます。
そして、同じ径で球のフレームを作りました。ここにダンボールを張れば球になります。張り子の要領ですね。

この部分は、頭が入る部分なので空洞となるようにしています。

ベースのダンボールは下の部分を丸め、上の部分は絞って形を整えていきます。

工作用紙で型紙の調整しつつ、霧吹きで柔らかくしたダンボールをフレームに沿わせるようにグルーガンで固定していきます。
砲塔部分を作っていきます。

もう紙コップでもいいかと思ったのですが、ちょうどいい大きさを探すよりも作った方が早いということで、ドーナツ状に切っていきます。

コンパスカッターを使っているのですが、ボソボソしてしまうので、いいツールがないかなあ……?
穴開き紙コップがいくつもできました。

これを取り付けていきます。

砲塔部分は同じ大きさで作ったので、いくつかある球体部分と比率が合わなくなりますが、まあ細かいことは気にしないことにします。

そもそも、ハウルの動く城の資料を探そうと映画や静止画資料をたくさん見たのですが、ほとんど一致しないのです。映画の中でさえ、シーンによってパーツの大きさや形状が違うのです。そこで、自分の都合のいいように解釈してよいという結論に至りました。

今回の一番上の半球部分が大きいのは、中に入る都合上空洞を広げているからです。
ベースの下の部分にもどんどんパーツを取り付けていきます。

下の部分には、膨らみをもたせたいので、中心にフレームを作り、それに沿うように帯状のパーツを重ねていきます。
帯を重ねた状態ですが、ハウルの動く城のつぎはぎっぽい感じにちょうど合っていていい感じなってきました。

口と口の間の部分は、あえて隙間を開けて配置して、ダンボール工作らしい感じを出しています。
人間が入って隠れられるくらい覆うことができました。

中心の半球の下部分に隙間があるので、そこから視界を確保できるようになっています。
目の部分を作り始めました。

これもシーンによって形状が違うので、作りやすい感じにアレンジしています。

右目は、ダンボールの帯を差し込んで曲げ、螺旋状にしました。

左目は、上にカバー付きという感じ。
背面に家を建築していきます。

一応、ちょっと設計図を描きました。

この頃になると、大体形が見えてきたので少しずつモチベーションが下がりつつありますが、リコラジをお供にしてどうにかやりきりたいと思います。
後ろが重くなりすぎると着られないので、家の形はかなり圧縮して取り付けていきます。

もう半球に埋まっています。軽量化のため、見えないところは肉抜きしています。
舌も取り付けてかなり出来上がってきた感じ。根元部分と、下顎部分と接着して固定しています。

どこが顔なのか分かりづらい感じが、独特の迫力に繋がっています。
これを、作業が終わるたびにいちいち書斎にしまっているのですが、いっぱいいっぱいです。

書斎に入るよう左右のパーツは取り外し式にしています。
車に積み込めることも確認しました。

舞台で使う大道具なので、どんなに大きい凄いものを作っても、運び出せないと意味がないですからね。

積み込めるサイズありきなのです。
別パーツとなっている左側を手で支えながら形状確認。

下の部分には鼻や歯を追加し、家をちょこちょこ足しています。
後ろから。

まだ盛れるな……と画策していますが、スペースと重量の兼ね合いもあるので、よく考えねばなりません。
背面のパイプを作り始めました。

この曲面が難しい!

ダンゴムシのように覆うパーツを作って隠してごまかします。
どんどんパイプを増やします。

根元はがっちり固定するか、穴を開けて差し込むことで支えられるようにします。
たくさんパイプが増えた結果。

資料では、先端部分が膨らんでいましたが、そこまでしなくてもいいか、ということで切りっぱなし状態です。
教会風の家もあったので、ペーパーストローを組み合わせ、一部を埋め込んで固定しつつそれっぽく。
劇中で印象的だった玄関フード。

他の方の作品では手すりなど細かい部分に凝ったものがありましたが、自分のは脱ぎ着して

羽部分はコンパクトにしつつアールを付けて表現したかったため、コピー用紙で型紙を作りました。
装着状態。
外付けパーツとして、車輪のようなものを作ります。

ペーパーストローを組み合わせて、サクサク作ります。
扉を通るだけでも一苦労のボリューム。

パーツごとに運び出し、組み立てて塗装します。
完成
ダイソーのラッカースプレーで塗装し、完成しました。

本体部分です。

ごちゃごちゃといろいろなパーツが付いているのがハウルの動く城の特徴で、ダンボールで雰囲気の違いをうまく出せたんじゃないかなあと思います。
全てのパーツを合体したら書斎はおろか、家のドアも通らないので車庫での撮影です。

よく作ったなあ。
左側のこの辺りは、まるっと別パーツとなっていて、その都度取り付けていました。

別パーツ化している時はこちら側を下にして積み込んでいましたが、取り付けちゃってからは、こちら側の方がボリュームがあるので上側になりました。

砲台から突然家が生えてきている感じが面白いですね。
右側には、ペーパーストローで家の柵を作ってみました。屋根は色画用紙です。

この家と謎の車輪のようなパーツたちは壊れやすいので別パーツとなっています。
口部分は、隙間を作って真っ暗になっているので、メリハリが生まれました。

3歳の次女は「あっかんべー」と喜んでいました。
下部分には余っていたクリアオレンジを吹いたので、光沢感が出ました。

右目には銅色のメタリックテープを貼り、アクセントにしました。

スプレーでムラが出るように吹いたので、のっぺりとせず巨大な感じや古びた感じが出せたかなあと思います。
上から。

マスキングせずにどんどん吹いたので色がはみ出していますが、まああまり気にせず。

てきとうにどんどん吹き付けるのは気楽で面白かったです。

本当は各パーツがもうちょっとごちゃついている部分ですが、かなり融合してそれっぽくしました。
パイプ部分には青やシルバーを吹いたので、グレーで塗った砲台部分と色を差別化できました。

挟まっているような教会もいい味を出しています。
薄いダンボールとペーパーストローの組み合わせで、羽の雰囲気が出せたと思います。
煽り。

この迫力、すごいです。
宇宙戦艦ヤマトと銀河鉄道999も含めて、今回使用した塗料。

ダイソーの補修用ラッカースプレーは、プラモデル用の「ラッカー系」ではなく、ニトロセルロースを使った本家「ラッカー」だそうです。普通にプラモデル用と同じだと思っていました。溶剤成分が強く、普通のプラモだと浸食してしまうそうです。ダンボールにはしっかり色が乗っていい感じでした。
今回作ったものをずらっと。

よく作ったなあ。
車庫で装着してみました。

足もダンボールで作りました。

本来のハウルの動く城よりは1本になり極太になっていますが、まあ人が入る以上これが限界ですね。
普通に立ったらこんな感じの美脚に。
舞台にはこのように置かれ、一度捌けてから装着して再登場しました。

サスが当たっているだけで明暗が生まれ、凄い存在感に。
エアリアルを食べて休憩。
野外撮影をしました。

雰囲気ありますね〜。
横。

手が出る場所がないので、異形な雰囲気がありますね。
反対。

右脚がちょっと壊れています。
後ろ。

銀色の割合が多くて前から見た感じと雰囲気がかなり違います。
斜め上から。

ずっと中腰なので辛いのです。
シルバーがいい感じにギラギラしています。

パイプはダンボールの質感に見えずグッド。
煽り。

ベージュのズボンを穿けばよかったのですが、本番なので青いジーンズです。
これが近づいてきたら怖いですね。
最後に一番好きな角度で。

もう全て処分してしまったのですが、ダンボール工作の可能性を広げてくれた作品となりました。

なかなか熱意のいるボリュームでしたが、また挑戦してみたいところではあります。
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