紙バンド工作
札幌コンサートホールKitara
紙バンド工作「思い出の舞台」でまあまあいいものが作れたと思い返していたところ、思い付いてしまいました。

車椅子のパイプのような物を表現できるということは、パイプオルガンもいけるかも?ということに。

そして、自分にとっての最高の舞台と言えばKitara大ホールなのと、難しそうという理由で取り組むことにしました。

平面図を印刷し、これを立体化していきます。

椅子を普通に作ると、段差は表現できますが、カーブに配置することができません。
そこで、1本ずつ切り離し、平面図に沿って固定していきます。

各段につき3本ですが、隙間を埋めるために4本目の上に新たな段を作る、という工程をひたすら繰り返していきます。

座席は、連結したものを作成し、ニッパーで軽く切れ目を入れることで、座席の区切りをつけました。
ステージも同様に、カーブに合わせて1本ずつ接着します。

合唱用に迫り出す山台部分は、切れ目を入れて再現しています。
平面図に沿って作成していくと、当然ですがどんどん隠れていくので、いくつか平面図を用意してブロックごとに付け足していきます。
ある程度できたら合体していくので、どんどん広くなっていく工程が楽しいです。
階段部分はこのように作ってから、どんどん乗せていきます。
後ろ側も作り始めました。

横の席を作るために、長めに仕切りを立てていきます。
1階部分の高さを決めてカットし、横の部分の土台を載せます。
横の部分の高さ位置は後で調整するので、別パーツとして作成します。
平面図に×印を付けながら進めています。

座席の間の通路をマスキングテープでアタリを付け、全体的に見たときに座席が整然と見えるようになることを狙っています。
横の座席を作りました。

この作業、意外とかなり時間を使いますが、この頃は夢中で取り組んでいました。

3階席も作りました。
横と3階席のブロックは固定していませんが、座席を作り終わりました。

高さの位置関係が不明瞭なので、ここで一旦中断しました。
Kitara大ホールに行く機会があったので、実際に中に入って調査しました。

作っているものの現物があると、とても参考になります。
これで高さの位置関係が分かったので、ブロックを固定することができます。

パイプオルガンを作ったり、仕切りを整えたりと、仕上げに入ります。
天井まで作る、小ホールも作る、など構想は広がる一方ですが、大ホールの平面図を立体化したいというコンセプトでスタートしたので、周りを覆って完成としたいと思います。
完成
完成しました。

Kitara大ホールです。

天井部分は作らずに、同じ高さで区切って中の様子が分かるようにしています。
外側の部分は、何もないと寂しいので、Kitaraの外観風にデザインしてみました。

エントランスホールと、ロビーや公園にある大きな白い石、その周りの樹木を入れてみました。
横から。

客席がステージを囲んでいる様子が分かります。

曲線を中心にした構成が本当に何回見ても面白い。
ステージ側から。

演奏者から見える風景ですね。

正面に客席があるのはどこのホールでもそうですが、横や後ろからも見られているのは、不思議な感覚になります。
ちなみに、下から見るとこのようになっています。

前回購入した紙バンドをできるだけ消費したかったのと、見分けやすさのために、土台部分は違う色を使っています。
アップで。

一見すると分断されているように見えますが、1階席から階段で上がり、他のフロアへ移動できることがわかります。
ステージ。

木の風合いの温かみがある雰囲気で、天井が高く後ろの反響板も低いので、とても開放感があるつくりです。
巨大なパイプオルガンがあります。

このパイプが作れるかもしれない、と思ったのがこれを作ったきっかけでした。

かなり時間を費やしましたが、こうして完成出来てよかったです。

パイプオルガン横の座席たちの高さが微妙に違っているのが悔やまれますが、調整が難しかったので、しょうがないかも。
横の部分のドアや階段の位置は、写真だけではわからず、実際に調査に行って判明しました。

ドアの部分は切れ目を入れていますが、うっすらとしか見えないので、もっとはっきりいれたかったところです。非常口の衣装として深緑の紙バンドの切れ端を貼っています。

2階部分の下にステージへの出入り口や、1階の出入口がある構造をうまく作れたかなと思います。
座席がない車椅子用スペースや、フロア同士の繋がりなど、とても複雑で、写真とにらめっこする作業が楽しい日々でした。
3階席。

後ろの反響板は前に傾いているのですが、今回は造形せずに支えの意匠だけ残しています。

後ろの照明室なども窓だけ。
平面図や側面図からここまで立体に起こすのはとても骨が折れましたが、やりがいのある作業でした。
書斎で制作していると、7歳の長女が「私はこの辺りの席で聴いたことあるんだ〜」と自分を作って座らせていました。

そういう楽しみ方もありますね。
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