MEGATUDO2096
Dy-Bringer
製作
紙粘土が余っているので何か作ろうと思い始めて2年経ち、ようやく手を付けられました。

エラスモテリウムオルフェノク以来久しぶり。

パテでフルスクラッチするほどの熱意と時間は無いけれど、紙粘土でならやってみようかと思っていて温めていたPS1のゲーム「MEGATUDO2096」よりDy・Bringerです。

ガンダムのコンバージ風に頭身を下げて下絵を描いてみました。
針金で骨組みを作ります。

細かく測らずに目分量で組んでいきます。

自立しなさそうなので、これまた余っていた木の板に穴を開けて差し込みます。
肩アーマーが大きいのが特徴的なので、芯となる針金を増やしました。

シールドの骨組みも作成。

細い針金で固定と少しの肉付けをします。
では、ここで軽量紙ねんどホワイト・クラブの登場です。

手に入れてからかなり期間が空いてしまったので状態が心配ですが、いざ開封!
表面が少し乾燥していましたが、なんとか使えそうです。

水彩絵の具の黒を練り込んだものを針金に巻き、フレーム部分とします。
そこに紙粘土そのままと、赤と青を練り込んだ紫の紙粘土を貼り付けていき、肉付けと色分けを同時にしていきます。
大まかな形が見えてきました。

肩には大きなウイングがあるため、細い針金で骨組みを作っておきました。
完成
Dy-Bringer

大きな肩とウィングが特徴的な万能型のマニューバルウェア(M.W.)です。

武装はビームソードと44ATライフルで遠近どちらにも対応でき、さらに「ノヴァ」や「スーパーノヴァ」と呼称される光球を腕部から出力する必殺技をもつ。

当時小学生だった自分にとって、必殺技のコマンド入力に慣れるのに時間がかかりました。
横から。

針金がうまく固定されなかったのでライフルでさらに支えています。

たまにしか行けないゲームセンター「バーチャロン」に惹かれ、同じようなポリゴン格闘ゲームが家で出来るということでかなりハマっていました。

主人公機として扱われているヒロイックな本機は、一発で愛機認定され、使いつづけられるのでした。
このゲームの発売は1996年ですが、大きな耳や巨大なシールド、そしてクール系なパイロット「ヒュージ」など、前年の1995年から始まった「新機動戦記ガンダムW」を意識しているのでは……?と小学生ながら当時から思っていました。ロボットの競技大会は「機動武闘伝Gガンダム」っぽいし。

ちなみに、デザインは森下直親。
レンジャーズストライクでこの人の好きな絵柄が好きでした。
パッケージのかっこよさとは裏腹に、ゲームモードの薄さから余り評判のよくないゲームで、中古で500円で売られるレベルでした。

自分も中古でジャケ買いした立場ですが、説明書には詳細なストーリーやキャラクター設定画書かれていますが、ゲーム中は全く登場しません。

これまた中古で手に入れた攻略本を読むと、勝利時にコックピットからパイロットが登場する演出を入れたかったそうなのですが、当時の技術レベルではできなかったそうで。見てみたかったなあ。

結構設定画考えられていたので、当時はいろいろ妄想していました。
下から。

紙粘土なのでエッジのメリハリがあまり出せませんでしたが、できる限りやってみました。

パテでフルスクラッチすると時間がかかるんですよね……。

目だけはちょっと尖らせてかっこよくなるようにしました。

少し胴長になっちゃったかも?
これがゲーム画面上のDy・Bringer。

「Destiny Bringer(運命をもたらすもの)」という勝利への想いが込められた名前、というのもかっこいい。

パッケージとポリゴンの落差があるのはご愛敬。
Hell Bride

どことなくエヴァンゲリオン弐号機やアスカを彷彿させるビジュアル。

ガンダムのような角が反転しているのが特徴的。

「シャラララン」という音とともに虹色の爪を飛ばす技はなかなか綺麗でした。
Vanilla Giger

クモのような多脚のM.W.に登場するのは少女。

少女故に、子ども特有の残酷な一面をもつ、という設定から、その戦闘スタイルの想像が掻き立てられます。
Kaze-Kiri

俊敏な忍者型M.W.で、そのパイロットは正体不明で体の大半がサイボーグ化された忍者のエキスパート、という中二設定画がふんだんに盛り込まれた機体。

ゲームとしては火力が弱めでいまいちでした。
Cray Druger

武装や必殺技がDy・Bringerと同様のライバル機。
しかし機体の出自は不明で黒い噂が絶えない、というこれまた想像を掻き立てられる設定が。

よく友人とこいつでライバル機対決をしていました。
Swordgear

重装騎士タイプの機体。パイロットの設定が「昨年の敗北を教訓に修行を課した英国軍人」「今年は家族も応援にかけつけている」といちいち設定が面白い。

全くゲームに反映はされていないのですが、想像しながら戦うのは楽しかったです。

この機体の「カルミナ・トラジェディ」という技は強力な突進攻撃なのですが、ほぼ100%の追尾性能を誇るという壊れ技。

こいつだけ友人とは自粛する方向で遊んでいました。
DrillDoll

長身の美女が乗るM.W.はコアラ顔のずんぐりむっくりメカ。脚部のホバー・スカートはまるで土偶のようですが、宙に浮いてドリル・ランスで突撃するというパワーファイトを見せるという。

別のM.W.競技があるそうで作品世界を広げていますが、やはりゲーム内には一切そういう描写はありません。
紫紺龍

ドラゴン・バスターと呼ばれる屠龍砲は2つ折りの巨大なエネルギー砲。最大の破壊力をもつロックオン攻撃に加え、屠龍砲を地面に叩き込んだ衝撃で迎撃技として使ったり、2つ折りを伸ばして強力な特殊砲撃を行ったりと、多彩な攻撃を放ちます。

技名が全部漢字表記で、格闘武装はジャイアント・アックスというこれまた好きな人には好きであろう系統の機体。

個人的には序盤の敵メカとして設定していました。
Blood Crafter

スピーディーな速射やビーム・スピアを持つ高性能な機体、ということですが、他の機体の個性が負けて埋没しています。

Kaze-Kiriと並んであまり思い入れの無い機体でした。
SAMURAI

なんちゃってサムライであるパイロットはキャラが強そうでコミックや映像作品では扱いやすそうだな・…‥と思っていました。

自分が同人誌を描くような人だったら、絶対メガチュードのコミカライズを描いているだろうなあ。ちょっとやりたくなっているし。企画はあるので誰か描いてくれません?

これも機体にあまり思い入れはなくSwordgearの下位互換とさえ思っていました。
BarBa Yaga

これこれ。これがすごい。だってまずパイロットが「特Aクラスの超能力者」だもん。それで紫の鎌持ち機体。機体のエネルギーはサイキック・パワー。こんなKaze-Kiriとは違った闇ベクトルの中二設定にときめかないわけがない。

ゲーム内でもタマユラというファンネルを発動して戦うことができました。実はVanilla Gigerも同様の武装を持っているんだけれどね。
Accerion

ちょっと好きだった機体。徹底的な軽量化と大出力バーニアで近付き、リニアシールドに搭載せれたリニアスパイクでヒットアンドアウェイっを得意とします。くるくる回りながら近距離でスパイクを打ち込むのが楽しかった。

自分の中では魅せ技機体、として遊んでいました。


ゲームのストーリーモードをクリアしていくと、隠し機体が2体解禁されます。2機目はなんと武装変更で戦闘機形態に変形することができ、これに気付いた時には大興奮でした。実際メリットはあまりないのですが、当時は情報が少なかったですからね。
操作性がちょっと変わっていて、PSコントローラーの「R2ボタン」で右へリニア移動、「R1ボタン」で左へリニア移動するというキーコンフィグ。

どうして「R1」で右、「L1」で左ではないのか、と最初は思いましたが、まあ慣れました。今だったら自分で設定できますよね。

説明書に書かれた、同時押しを挟みながら交互に押す「ライトニング・ステップ」や、少しずつ近付く「スパイラル・アタック」という移動方法を練習した記憶があります。

ちなみに、リニア・ダッシュにはブースト制限などはなく、基本的に押しっぱなしです。
思い出のゲームだったので、何か形に残したいと思い作りました。紙粘土だからあまりエッジの利いた造形にはできなかったのですが、手早く作るにはこれでよかったのかも。

ゲームとしての評価はあまりよくないそうですけれども、個人的にはすごく思い入れがあったので、こうして振り返ることができてよかったです。
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